2026.05.04
月曜
1Q26純利益46%減の41億ドル、中東の地政学的混乱と派生商品の不利な評価が重石となった一方、Guyana・Permianの有利な成長で部分的に相殺
- 1Q26純利益41億ドル(前年同期77億ドル、46%減)、EPS1.00ドル(前年同期1.76ドル)。中東の地政学的事象による供給混乱と派生商品の評価損が主因
- 上流部門の有利な成長が増益要因:Guyana過去最高生産、Permian増産により、油相当生産能力430万バレル/日(前年同期410万バレル/日)に成長
- エネルギー製品部門:取引・最適化による強い利益(+24.2億ドル)が、中東供給混乱による派生商品評価損(-33.3億ドル)に打消される。特定項目で7.06億ドルの損失
- 化学製品部門:利益110百万ドル(前年同期273百万ドル)。圧縮されたマージンが34百万ドル減益
- キャッシュ・キャピタル・エクスペンディチャー61.87億ドル(前年同期59.36億ドル)。通期は27~29億ドルの範囲を予定
会社ガイダンス
通期
2026年通期キャッシュ・キャピタル・エクスペンディチャー270~290億ドルを見込む。実際の支出は個別プロジェクトの進捗により変動の可能性あり。
背景・要因
- 中東の地政学的混乱による供給減少と出荷遅延(上流部門で6.8億ドル減益、エネルギー製品部門で2.6億ドル基数減と派生商品評価損)
- 派生商品の不利な評価(「Estimated Timing Effects」):上流部門で6.9億ドル、エネルギー製品部門で33.3億ドルの評価損。将来に相殺予想
- 有利な成長資産からの増益:Guyanaの過去最高生産とPermianの増産が、上流部門で6.1億ドル増益に寄与
- 構造的コスト削減:上流部門1.7億ドル、エネルギー製品部門1.6億ドル、化学製品部門0.7億ドル増益。累積削減額156億ドル(2019年比)
- 減価償却費増加:上流部門で6.5億ドル減益(前年同期比で1.07億ドル増)
- マージン改善:エネルギー製品部門で24.2億ドル増益(取引最適化による)、特性製品部門で1.1億ドル減益(圧縮マージン)
- 原油・ガス価格の影響:上流部門では低いガス実現価格が利益を2.8億ドル圧迫、化学製品部門ではアジア地域での飼料コスト上昇で利益圧迫
リスク・懸念
- 地政学的リスク:中東の紛争が供給混乱と物流遅延を引き起こし、供給鎖と操業に悪影響。今後も継続可能性
- 商品価格変動リスク:第1四半期は平均原油価格が若干上昇に留まり、歴史的10年間レンジの中程度。ガス価格上昇、化学製品マージンは最低サイクル
- 派生商品リスク:未決済派生商品の時価評価が四半期ごとにポジションに大きな影響。期末時点で商品派生商品の純ノーショナルが相当額(原油25百万バレル、石油製品-47百万バレル、天然ガス-658百万MMBTUs)
- 規制・政策リスク:欧州の石油・ガス産業への懲罰的税金、様々な地域での排出権規制の強化と非統一的な基準(持続可能性報告関連)
- 気候訴訟リスク:複数の州・自治体が気候変動による被害補償を求める訴訟を提起。会社は主張が根拠なしとの見解だが、予測不能性あり
- インフレ圧力:航空燃料価格上昇、飼料・材料費の上昇がマージンを圧迫。労務費上昇や供給チェーン制約も影響
- 競争力・技術リスク:低炭素技術(CCS、水素、アンモニア、先端リサイクル)の商業化と採算性確保が不確実。規制インセンティブの定着も要件