2026.08.28
金曜
売上・EPSが大幅成長も、その主因は関税還付の一時恩恵。ベース収益は堅調で、新たな関税と還付の不確実性が今後のリスク
- Q2(2026年8月1日までの3ヶ月)の売上は$26.5B、前年同期比+5.3%。既存店売上(comparable sales)は+3.8%で、客数(traffic)+3.6%・平均購入額+0.2%と着実に伸長。
- GAAP/Adjusted EPSは$4.11(前年同期比+100.3%)。ただし同額には関税還付の税引後利益$1.65が含まれ、それを除いた実際の事業の伸びは限定的。
- Operating Incomeは$2.6B(+94.4%)。関税還付$994Mを含むが、これを除いた実質的なOperating Income成長率は約19%。
- Gross margin rateは33.7%(前年29.0%)に改善。関税還付に加え、仕入れキャンセル費用の減少や広告・その他収入の成長が寄与。
- 上半期(6ヶ月)売上は$51.98B(+6.0%)、純利益は$2.66B。SG&A率は21.7%で前年の20.3%から上昇(前年はinterchange fee settlementの影響)。
会社ガイダンス
通期
本10-Qの正文には具体的な数値による通期ガイダンス(売上・EPSレンジ等)は明記されておらず、forward-looking statementは将来の業績見通し・消費環境・関税の帰趨などを定性的に示すに留まる。
背景・要因
- 関税還付:Q2にIEEPA関税の還付$994MをCost of Salesの減額として認識し、営業利益率・粗利率にそれぞれ3.7ポイントの恩恵。
- 製品カテゴリー別ではBeauty(+7.2%)・Hardlines(+10.6%)・Food & beverage(+7.2%)・Household essentials(+4.4%)が堅調に成長。
- 非商品売上(advertising・credit card profit sharing等)が+20.1%成長し、特にRoundelデジタル広告事業が寄与。
- デジタル由来の既存店売上が+8.7%と高成長で、全体の既存店売上を押し上げ。
- SG&A率は上昇。人件費(店舗給与・インセンティブ報酬)や新店・改装費用の増加が売上レバレッジ効果で相殺されたものの、率は21.6%と上振れ。
リスク・懸念
- 米国の新たな関税に対して評価・対応を継続しており、関税・還付・調達戦略・価格設定・消費者行動の相互作用が今後の売上・業績・財務状況に重大な影響を与える可能性がある。
- 追加の関税還付について、還付プロセス・時期・金額に関する不確実性や法規制の変化により、最終的な財務影響を現時点で見積もることができない。
- 多年度にわたるビジネス変革イニシアチブに伴う追加費用が将来発生し得るが、金額・時期を合理的に見積もることができない。
- 消費者景況・競争・マクロ経済・消費行動の要因の集合的影響で、売上指標の更なる分析は不可(note: risk factorは10-K参照)。