2026.07.31
金曜
Truist、2026年Q2はEPS前年比37%増の好決算。手数料収入の増加と良好な信用品質が牽引し、資本還元も拡大。通期ガイダンス公表なし
- 純利益は15.5億ドルで前年同期比25%増、普通株主帰属純利益は15.2億ドル(前年同期比29%増)。希薄化後EPSは1.23ドルと前年同期の0.90ドルから37%増加。
- 総収益(TEベース)は53.1億ドルで前年比5.5%増。手数料収入(noninterest income)は17%増の16.4億ドルで、投資銀行・トレーディング収入(前年比72%増)とウェルスマネジメント収入(前年比8%増)が寄与。
- 純金利収入(TEベース)は32百万ドル増(前年比0.9%増)、NIM-TEは2.98%と前年比4bp低下。平均貸出残高は17.9十億ドル(5.7%)増加したが利鞘は縮小。
- 信用品質は良好。法人信用損失引当金(PCL)は前年比488→395百万ドルに減少。NCO率は50bpと前年比1bp低下。NPL比率は0.51%と年初比3bp上昇(間接自動車ローンの非発生基準強化の影響)。
- 資本還元を拡大。Q2に12億ドルの自社株買い戻しと普通株配当6.36億ドルを実施(総還元率121%)。CET1比率は10.9%と年初比10bp上昇。加えてSeries S優先株5億ドルを発行。
背景・要因
- 投資銀行・トレーディング収入が増加(トレーディング収入とキャピタルマーケッツ収入の増加が寄与)
- ウェルスマネジメント収入の増加(運用資産残高の増加による)
- 平均貸出残高の増加(5.7%増)と預金コストの低下(平均総預金コストは1.85%→1.56%に低下)
- 法人信用損失引当金の減額(前年同期比93百万ドル減)による信用コストの低下
- 技術人材への投資増などにより人件費が前年比6.8%増(費用全体は2.3%増に抑制)
リスク・懸念
- 貸出スプレッドの縮小と固定金利長期債務のリプライシング(refinancing)による純金利収入への圧力。NIM-TEは前年比4bp低下。
- 間接自動車ローンの不良債権増加。2026年1月1日から非発生基準を強化した結果NPAが115百万ドル増加。さらに本四半期に一部のマリン・RVローン新規組成を中止。
- AOCIの悪化(上半期で947百万ドルのマイナス)が自己資本を圧迫。主にキャッシュフローヘッジの損失による。
- 規制資本枠組みの改正案(2026年3月19日公表)により、Category III機関であるTruistにAOCIの大部分を規制資本に計上することが提案されており、最終規則の内容と影響は不確実。
- WB報告単位ののれん評価は割引率100bp上昇で簿価を下回る可能性があり、業績悪化時には減損リスクが残存。