2026.08.10
月曜
売上は62%増と急成長も、スペースセグメントのM&A寄与が大部分・依然赤字続く。大型イリジウム買収(約$80億)とNeutron開発が今後の焦点
- Q2(2026年6月期)売上は$234.1Mで前年同期比+62%。Space Systemsが+94%($91.6M増)と急拡大したが、大半は衛星製造成長とMynaric・Motiv等の買収による。Launch ServicesはRevenue recognitionのタイミングで-4%減
- 純損失は$49.3M(1株$0.08)で前年同期の$66.4M(1株$0.13)より縮小。6ヶ月累計は売上$434.4M(+63%)、純損失$94.3M
- Gross profitは$84.6Mで粗利率36.1%(前年同期32.1%)に改善。ただしLaunch per launchコストは下落($4.4M vs $5.0M)、Revenue per launchは$9.1Mに上昇
- 2026年6月中に50億米ドル超の新規資金調達(ATM Equity Offerings等)を実行し、現金等価物・有価証券合計は$2.39Bに拡大。財務基盤は手厚い
- 6月28日にイリジウム(IRDM)を約$80億(EV)で買収する契約を締結。$3.6Bのブリッジローンをコミットし2027年にクローズ予定、多額の追加借入負担を見込む
背景・要因
- Space Systemsの売上急増は衛星製造の伸長と、4月クローズのMynaric(レーザー光通信)と5月クローズのMotiv(太陽電池駆動機構SADA・宇宙ロボティクス)の買収寄与が主因
- Launch売上が減少した主因はRevenue recognitionのタイミング。Q2の6回打上げのうち2回がオーバータイム認識のHASTEミッションで過去四半期に一部計上済みだったため
- R&D費用はNeutron開発の進捗と買収先企業の人材・試作投資により+25%増
- SG&Aは買収先企業コスト、人員増、買収パイプライン関連の取引費用に加え、Beck氏のRSUキャンセルに伴う一時費用$11.2Mを含み+50%増
- 営業キャッシュフローは在庫増($73.3M)・売掛金増($63.0M)などによりマイナス$134.4Mに悪化
リスク・懸念
- イリジウム買収の完了には株主承認・規制当局(HSR法、FCCなど)の承認が条件で、2027年クローズ予定。条件不充足や期限切れによる遅延・中断リスクがある
- イリジウム買収に伴い$3.6Bのブリッジローンを含む多額の追加借入を予定。金利上昇や評価下げ、競争上の劣位など財務柔軟性が制約される可能性
- Neutronの初打上げはQ4 2026のパッド納入目標に向け進むが、年末打上げの窓は狭まっており、初号機の認定試験など開発リスクと遅延余地に言及
- イリジウム買収により発行する大量の新株や潜在売却が株価に圧力となる可能性。また買収メリット・シナジーの実現に失敗するリスクも明記