2026.08.06
木曜
量子コンピューティング大手D-Wave、上半期Bookingsが1,120%増の$35.5Mと急伸。売上は四半期横ばいも商用顧客比率が大幅改善、将来収益の先行指標であるRPOも668%増。
- 2026年第2四半期売上は$3.1Mで前年同期とほぼ横ばい。ただし売上に占める商用顧客比率は45.1%→62.4%に、Forbes Global 2000顧客比率は20.4%→47.7%へと大幅に改善
- Bookingsは第2四半期$2.1M(前年同期比+59%)、2026年上半期累計$35.5Mと前年同期比1,120%増。平均Booking規模も1,120%以上の増加。うち$20Mのシステム売却が含まれる
- 上半期の残存履行義務(RPO)は$40.7Mで前年同期比668%増。うち57%は向こう12ヶ月で売上計上される見込み
- 第2四半期のAdjusted EBITDA損失は$37.1Mと前年同期の$20.0Mから85%拡大。製品開発加速と市場開拓投資が主因
- ネット損失は$48.0M(1株$0.13)と前年同期の$167.3Mから縮小。ワラント評価損の非現金項目消失が主因で、先行指標は改善したが赤字幅は投資増で拡大傾向
背景・要因
- 第2四半期GAAP粗利は$1.7M(-14%)と減少、人件費増が主因。GAAP粗利率は55.4%
- GAAP営業費用は$55.0Mと前年同期比93%増。人件費+$9.7M、株式報酬+$4.5M、減価償却+$4.4Mなどが寄与
- 上半期GAAP営業費用は$111.5M(+108%)。内訳はQuantum Circuits買収関連の非経常費用$9.3M、増員に伴う給与$19.0M、株式報酬・償却$16.4M等
- 上半期売上は$5.9Mと前年同期比67%減。2025年上半期に高温アニーリングシステムの初回販売による$13.7M計上があった反動
- 現金・有価証券は$546.2Mで前年同期比33%減。減少の90%以上は2026年1月のQuantum Circuits買収の現金対価
- 買収に伴う$28.4Mの税制便益とワラント負債評価損の消失によりネット損失は縮小
リスク・懸念
- 売上は四半期で横ばいであり、成長の実体化には今後のRPO・Bookingの売上計上進捗が鍵。$20Mのシステム売却収益は今後の四半期にずれ込む
- Adjusted EBITDA損失が投資拡大により85%拡大。製品開発と市場開拓への支出増が継続しており、赤字幅は当面拡大が見込まれる
- 量子コンピューティング市場の加速・技術的マイルストーン達成に依存する計画の実行リスク(100,000量子ビット等の長期ロードマップ)