2026.08.05
水曜
FirstBank統合効果と資本市場好調で増益、Visa利益・証券損失等の一時要因を除けば順調。Q3は費用減・NII増のガイダンス、通期は慎重かつ健全な成長見通し
- 第2四半期(2026年6月期)の純利益は$2.1B、希薄化後EPS $4.81。前期比16%増(1.8B/4.13ドル)、前年同期比では$1.64B/3.85ドルから増益。
- 総収益$6.9B(前期比12%増)、純金利収入$4.1B(前期比4%増、NIMは2.96%に1bps改善)。FirstBank買収の寄与と商業ローン成長が牽引。
- 非金利収入$2.8B(前期比26%増)は資本市場・アドバイザリー収入が好調。Visa交換プログラム利益$448M、投資証券リポジショニング損失$139M等の特別項目を含む。
- 2026年1月のFirstBank買収により商業ローンは14%増、総資産は$616B(前期末比7%増)。店舗は95支店・約78万顧客を取り込み統合完了。
- 株主還元は四半期$1.3B(配当$0.7B・自社株買い$0.6B)。普通株四半期配当を$1.70から$2.00へ18%増配(7月6日発表)。
会社ガイダンス
次四半期
2026年第3四半期(前四半期比): 平均貸出+1〜2%、純金利収入+3〜3.5%、手数料収入-5〜5.5%、その他非金利収入$150-200M、非金利費用-7〜8%(統合費用・特別項目除き-2〜3%)、純貸出減損約$225Mを見込む。統合費用はQ3に約$50M発生見込み。
通期
2026年通期(前年比): 平均貸出約+12.5%、純金利収入+15〜15.5%、非金利収入約+11%(除く特別項目約+9%)、総収益約+14%(除く約+13%)、非金利費用約+11.5%(除く約+8.5%)、実効税率約19.5%。通期統合費用は約$325M(上半期$218M計上済)を見込む。
背景・要因
- FirstBank買収の連結効果(四半期フル寄与)による収益・貸出・預金・費用の増加
- 商業ローンの旺盛な新規生産とコミットメント利用率上昇に伴う貸出成長
- 資本市場・M&Aアドバイザリー収入の好調、顧客取引デリバティブ収入の増加
- Visa交換プログラムへの参加による$448Mの一時利益、およびAFS証券リポジショニングによる$139Mの損失
- FirstBank統合費用$121MやPNC財団拠出$140Mなどの一時費用
リスク・懸念
- マクロ見通し: インフレは年終盤まで3%超で高止まり、AI関連センチメント急変や原油価格の更なる上昇が成長・物価見通しへの下振れリスク
- 連銀が2026年もフェデラルファンド金利を据え置き(3.50-3.75%)との見通しだが、インフレが目標超に留まる場合、金融引き締め方向へのリスクが残る
- オフィス不動産ポートフォリオ: 借入残高$5.1B(総融資の1.4%)で批判債権29.4%、不良8.1%。8.8%の引当金あり
- Visa Class B-3株は相互取引・訴訟解決まで譲渡制限付きで、評価額$0.5Bは制限流動性を反映しない見積値
- 利下げ環境下でのNII影響(200bps下落時-1.6%)、FirstBank統合・規制資本(CET1が10.6%→9.9%へ低下)への留意