2026.08.04
火曜
売上18%増も株式報酬膨張とリストラで赤字転落。tvScientific買収と転換社債発行による大規模自社株買いが資本政策の主役に。
- 売上は$1,179.7百万で前期比18%増(一定為替ベース17%増)。MAUは640百万で前年比11%増、世界ARPUは$1.86で7%増と増収継続
- ただし純損失は$46.7百万(前年同期は$38.8百万の黒字)に転落。株式報酬(SBC)が$324.5百万と前期比$97.3百万膨張したことに加え、リストラ費用$14.3百万を計上
- Adjusted EBITDAは$311.3百万で前年同期比24%増。非GAAPベースの収益性は健在
- 2月にconnected TV広告プラットフォームtvScientificを約$465百万で買収(AI広告をテレビ広告へ拡張)。3月には$1.0Bの1.75%転換社債を発行し、$3.5Bの自社株買いプログラムを開始(Elliottと投資契約も締結)
- 1月から開始したグローバルリストラ計画により従業員を15%未満削減。総費用は最大$69.6百万を見込む
背景・要因
- 増収の主因はコンバージョン・考慮(考慮)目的広告の成長。広告数が前期比16%増(6ヶ月では20%増)と増え、広告単価は1%上昇
- ARPUは米国・カナダで14%増の$8.30、欧州で4%増の$1.35、その他地域で21%増の$0.23
- Research & Development費用はSBCの$66.6百万増と人員増で25%増。純損失転落の主因はSBC・リストラ費用・利息収入減
- 純利益面では投資残高の減少に伴う利息・その他収入の減少($32.9百万減)と為替益の減少が影響
- 株主還元として6ヶ月間で$551.0百万の市場買い付けと$1.0BのASRを実施し、$2.04B相当を自社株買い
- AWSと$4.0Bのクラウド調達契約(2031年5月まで)を締結
リスク・懸念
- タリフ(関税)と報復措置の影響で一部広告主の支出が減少していると明言
- 買収・リスラによる期待利益が達成されないリスク。tvScientificの統合リスクやリストラ計画の実行リスクを挙げる
- AI関連(生成AIのコンテンツ不正確性、知的財産権・プライバシー規制、EU AI法の罰金最大世界年間売上の7%)
- データプライバシー規制(GDPR・CCPA・青少年法)や、Apple/Google等のトラッキング制限が広告計測・ターゲティングに与える影響
- AWSへの依存(単一クラウド)、転換社債・Capped Callのデフォルト/希薄化リスク、Class B株主による75.3%の議決権集中