2026.08.06
木曜
調整後EPSは増益基調も、金利上昇でデリバティブ・投資損が膨らみGAAPベースの純利益は小幅増にとどまる。Q2の調整後EPS、MIMセグメント新設後も着実な成長
- Q2 2026(4-6月)の純利益は7億7900万ドル(前年同期7億3500万ドル)、普通株主帰属ベースで7億500万ドル。希薄化後EPSは1.09ドル(前年1.03ドル)。上期は純利益19億4100万ドル、希薄化後EPS2.83ドル(前年2.32ドル)と増益
- 調整後EPS(会社の主要業績指標)はQ2で総セグメント調整後利益17億3300万ドル、連結調整後利益16億400万ドル。上期は連結調整後利益32億3500万ドル(前年28億800万ドル)と約15%増
- 総収益はQ2が191億5400万ドル(前年173億4000万ドル)、上期が382億2800万ドル。純投資収入がQ2で67億200万ドル(前年56億6100万ドル)と大きく伸びた
- GAAP上では純投資損失4億2800万ドル・純デリバティブ損失7億7200万ドルを計上。金利上昇に伴う有価証券の評価損や、ヘッジ対象とデリバティブのミスマッチが損失要因
- セグメント別には上期の調整後利益でGroup Benefits 9億4200万ドル、RIS 7億7700万ドル、Asia 3億800万ドルと伸長。資産運用のMIMはPineBridge買収が寄与し上期6億3800万ドル(前年4億5800万ドル)
背景・要因
- 金利上昇: 固定利付有価証券AFSの含み損拡大(ACLなしの未実現損失が26億ドル増、主に金利上昇による)が投資損失・AOCI悪化の主因
- デリバティブ損: 金利・為替・株式デリバティブの評価損が膨らみ、GAAP純利益を圧迫。ヘッジ会計非適用のマクロヘッジが損失を生じた
- MIMセグメント: 2025年Q4のPineBridge Investments買収(暫定買収額8億8500万ドル)が資産運用手数料収入と調整後利益に寄与
- 契約者向け金融の変動(Unit-linked投資収入): Q2で9億9800万ドルと前年同期(4億9800万ドル)から倍増し、純投資収入を押し上げ
- その他: モーゲージローン評価損やウクライナ事業(MetLife Ukraine)売却に伴う6,500万ドルの減損損失を計上(EMEA)
リスク・懸念
- 金利・信用スプレッド・株式・為替などの市場変動。預金保険/変額年金のMRB評価やデリバティブ損益に大きな影響
- 関税引き上げをはじめとする経済環境の悪化(フォワードルッキング記述の主要リスク要因として明記)
- アスベスト関連訴訟をはじめとする訴訟・規制調査。MLICの最終アスベスト負債は評価が非常に不確実
- 投資ポートフォリオの信用悪化(モーゲージローンACLは商業用で6ヵ月に3億4800万ドルの引き当てを計上)
- 自己資本・AOCIがマイナス1兆8743億ドルと大きなマイナスで、金利上昇で悪化している