2026.08.05
水曜
売上8%増・粗利12%増も、非支配持分の償還価値調整等で希薄化EPSは5.15ドルへ18%減。ガイダンスは財務本体には明記なし
- 売上高は前年同期比8%増の$105,380百万(前年$97,827百万)。粗利益は12%増の$3,685百万、粗利率は3.50%(+15bp)と好調
- McKesson帰属純利益は$614百万(前年$784百万、22%減)、希薄化EPSは$5.15(前年$6.25、18%減)。減益の主因は非支配持分への償還価値調整(Medical-Surgical Solutions $293百万、Core Ventures $81百万)
- セグメント別: 北米製薬(+5%)、オンコロジー&マルチスペシャルティ(+33%)は拡大。Prescription Technology Solutionsは営業利益11%減、Medical-Surgical Solutionsは45%減(分離関連費用含む)
- 2026年6月1日にApollo FundsがMedical-Surgical Solutionsの約13%少数株主持分を約$12.5億で取得。分離戦略に沿った動きで、関連費用が当期利益を圧迫
- 株主還元: 四半期で$2.5Bの自社株買いと$102百万の配当を実施。7月21日には四半期配当を$0.82→$0.94に増額
会社ガイダンス
通期
通期の売上・EPS等に関する具体的な業績ガイダンスは本文(MD&A)に明記されていない。なお、経営陣はFY2027第1四半期に承認したリストラ施策について「合計約$230百万〜$310百万」、Prescription Technology SolutionsのFY2026年発表施策について「$200百万〜$250百万」の費用を見込むと明言している(財務諸表注記での開示)。
背景・要因
- 売上増は北米製薬セグメントの医薬品市場成長(機関向け医療プロバイダーや小売ナショナルアカウント顧客の高ボリューム)と、オンコロジー&マルチスペシャルティのスペシャリティ医薬販売増が貢献
- 営業費用ではオピオイド関連訴訟引当金の$34百万クレジット、Rite Aid破産に伴う貸倒引当金(前期$189百万)の反動減、Medical-Surgical Solutions分離関連費用$68百万、リストラ費用$136百万(前期$47百万)が増減に影響
- 非支配持分への償還価値調整(Remeasurement)がMcKesson帰属純利益を大きく押し下げ
- 2026年5月30日発行の社債等から2025年にCore Ventures買収を実施する等の資金調達が金利費用増(+57%)につながった
リスク・懸念
- オピオイド関連訴訟リスク: 総訴訟引当金推定$5.7B(2026年6月30日時点)。ボルチモア市訴訟で約$3.7億+利息の判決等、未解決案件が残る
- 政府規制・医療政策の変化、政府の医療費負担の変更による不確実性(規制の変化で事業に影響)
- グッドウィル含む報告単位の評価: 政府の行動や規制不確実性、主要市場前提の変化で将来の公正価値評価が悪影響を受ける可能性
- Medical-Surgical Solutions分離戦略に関連する費用・実行リスク、および非支配持分の償還価値変動による利益の変動性