2026.05.07
木曜
デリバティブ評価損で3.5Bドルの純損失に転落、本業は堅調も非キャッシュ要因が業績を大きく歪める
- 2026年第1四半期の売上高は58.68億ドル(前年同期比+7.8%増)、LNG販売量は682TBtu(前年比+66TBtu)に増加
- 純損失は34.12億ドル(前年同期は6.68億ドルの純利益)。Cheniere帰属ベースでは△35.02億ドル(EPS△16.65ドル)
- 営業キャッシュフローは10.80億ドル(前年同期12.28億ドル)。設備投資7.36億ドル、自己株買い戻し5.37億ドルを実行
- 長期IPM契約に係るデリバティブの時価評価で約48億ドルの不利な変動が発生。グローバルLNG価格のボラティリティ拡大が主因
- コスト・オブ・セールスに税額控除3.70億ドルを認識。また約9.7Bドルの株式買戻し枠が残存(10年/30年債を計17.5億ドル発行)
背景・要因
- 売上増加要因: Henry Hub連動の長期SPA価格上昇と、Corpus Christi Stage 3(Train 5が3月に完工)からの増産寄与で販売量が66TBtu増加
- 純損益悪化の最大要因: 長期IPM契約等のデリバティブ評価損が約48億ドル発生(前年同期は約7億ドルの損失)。中東情勢等でグローバルLNGと米国天然ガスの価格差が拡大・ボラティリティ上昇
- 税額控除3.70億ドルをコスト・オブ・セールスから控除。実効税率は9.1%(前年15.3%)に低下
- 非支配持分(NCI: CQPの一部)のnet incomeが2.25億ドル減少(CQP連結純利益がデリバティブ損失で減少したため)
リスク・懸念
- 中東情勢等の地政学的不確実性によりグローバルLNG価格のボラティリティが継続するリスク。長期IPM契約等のデリバティブ時価評価が業績を大きく左右する可能性
- SPL Expansion Project・CCL Expansion ProjectはFERC認可を含む複数の規制承認が未取得であり、FIDが遅延するリスク
- 低温期に比べ夏季は生産量が相対的に低下。また第2〜第3四半期に定期メンテナンスを計画しており四半期業績に影響
- SPL・CCHの債務契約は分配に一定の制限(DSCR 1.25倍等)を課しており、キャッシュの上位持ち株会社への流動性に制約あり