2026.08.05
水曜
Mounjaro・Zepboundの好調で売上48%増、通期ガイダンスを上方修正。ただしM&AによるIPR&D費用計上でEPSガイダンスは据え置き
- Q2 2026売上は前年比48%増の$23.0B。Mounjaroは91%増の$9.9B、Zepboundは米国で44%増の$4.9Bと成長を牽引
- EPSは報告ベースで26%増の$7.94、Non-GAAPベースでは33%増の$8.38。粗利率はNon-GAAPで86.3%(+1.3pt)に改善
- 粗利率(Gross margin)は50%増の$19.7B、売上高比85.8%(+1.5pt)。生産コスト改善とプロダクトミックスが寄与
- 通期売上ガイダンスを$82-85Bから$85-87Bへ上方修正。ただしEPSガイダンスは$35.50-36.50で、$2.78の事業成長増を$3.03のIPR&D費用が相殺
- Q2にOrna、Ajax、Centessa、Kelonia等のM&Aを完了し、$2.8Bのacquired IPR&D費用を計上。追加で$4.5Bの製造設備投資をコミット
会社ガイダンス
通期
2026年通期ガイダンスを更新。売上は$85-87Bへ上方修正(従来$82-85B)。Performance Margin(粗利率から研究開発費・販管費を控除した比率)は49.0%-50.5%へ引き上げ(従来47.0%-48.5%)。税率は18%-19%で据え置き。Non-GAAP EPSは$35.50-36.50(従来$35.50-37.00)。EPSは強い事業成長により中間点で$2.78上振れしたが、Q2のM&Aに伴う$3.03のIPR&D費用がそれを相殺。ガイダンスは6月30日以降に発生するIPR&D費用を含まない。約894百万株の発行済株式と為替前提(ユーロ1.14、円153、人民元7.1)を想定。
背景・要因
- 売上成長はボリューム60%増がけん引、実現価格13%減を相殺。米国は量37%増、米国外は量113%増
- 米国外の価格低下は中国でのMounjaroの国家医薬品目録(NRDL)収載が主因
- JardianceはBoehringer Ingelheim連携に伴う$250Mのマイルストーン収入を米国外で計上
- EPSには$3.03のacquired IPR&D費用が含まれ(前年同期は$0.14)、M&A活動の影響が大きい
- 非控除対象のIPR&D費用により実効税率が23.3%(Non-GAAPで22.2%)に上昇
リスク・懸念
- 価格低下圧力が継続。米国ではリベート・ディスカウント調整を除くと実質9%の価格下落
- 中国NRDL収載による海外価格の低下圧力が継続
- M&A・事業開発取引に伴う高額のIPR&D費用計上がEPSに負担(今後6ヶ月以降のM&Aで更なる費用発生の可能性)
- 競争激化、薬価・償還をめぐる政府・民間の価格圧力、製造サプライチェーンリスク等がフォワードルッキング声明で言及