2026.07.21
火曜
好調な手術件数増加とda Vinci 5の浸透が牽引、売上19%増・EPS 2.29ドルと堅調も、中国競争激化・関税リスクは注視
- 【売上】Q2 2026 総収益28.9億ドル(前年同期比+19%)。Instruments & Accessories 17.3億ドル(+18%)、Systems 6.85億ドル(+19%)、Service 4.72億ドル(+21%)
- 【利益】営業利益9.72億ドル(同+31%)、純利益(帰属)8.18億ドル(同+24%)。希薄化後EPS 2.29ドル(前年1.81ドル)。粗利率は67.8%(前年66.3%)に改善
- 【手術件数】da Vinci手術約88.9万件(同+15%)、Ion生検約4.79万件(同+36%)。da Vinci 5システム設置台数1,710台(うちOUS 136台)に拡大
- 【システム設置】da Vinci外科手術システム設置台数 約11,710台(前年同期比+12%)に拡大。Q2に468台を新規設置(前年395台)、うちda Vinci 5は246台
- 【キャッシュ】現金・投資等86.3億ドル(前年末比▲4.1億ドル)。Q2に自社株買い3.79億ドル(0.9百万株)を実施。営業CFは19.7億ドル
背景・要因
- da Vinci手術件数が前年比+15%(OUSは+20%)と堅調に伸び、Instruments & Accessories収益を牽引。Ion生検件数も+36%と高成長
- da Vinci 5システム(Q2に246台設置)への置き換え需要と製品ミックス改善がASP上昇と収益拡大に貢献
- 粗利改善はIEEPA関税還付(Q2に約3,590万ドルを製品原価控除)・物流費低下・固定費レバレッジが寄与も、のれん償却増が一部相殺
- 3月にイタリア・スペイン・ポルトガルの販売会社(ab medica等)を買収(約5.3億ドル)し直販体制に移行、収益に約2.2億ドルののれんが計上
- システム設置の54%がオペレーティング・リース契約。変動リース収入(使用量ベース)は1.69億ドルと前年1.30億ドルから増加
リスク・懸念
- 中国市場:国内ロボット競合の台頭と中央政府のガバナンス強化キャンペーン(入札遅延・取消)によりQ2の中国システム設置が想定を下回った
- 関税リスク:米国Section 122関税(輸入品に10%)が150日間継続中。メキシコ(USMCA対象)からの大半の製品は対象外だが、ドイツ製内視鏡や中国からの原材料には関税負担が発生。Q2の関税原価は2,080万ドル
- 病院の財政圧力:高い金利・インフレ・スタッフ不足により病院の設備投資が慎重化する可能性。ACA補助金期限切れが米国手術件数に小幅なマイナス影響
- オペレーティング・リースリスク:使用量ベースリースには最低保証がないため、機器稼働率が想定を下回れば粗利を圧迫する可能性
- 競争激化:CMR Surgical、Medtronic、Johnson & Johnsonなど多数の企業がロボット手術分野に参入。中国では国産メーカーが勢力を拡大