2026.07.23
木曜
Google Cloudが急成長、AI投資が本格化。売上・営業利益は大幅増だが、巨額の株式/社債発行と設備投資で財務構造が激変
- 売上高は前年比24%増の$1,198億(Q2 2026)。特にGoogle Cloudが82%増の$248億と急成長し、TPUシステムの販売も寄与
- 営業利益は30%増の$408億。営業マージンは32%→34%に改善。Google Cloudの営業利益は$88億と前年比3.1倍
- 純利益(普通株主帰属)は$1,121億と前年比298%増。ただしこの大部分はSpaceX等の保有株式の含み益($990億)が寄与
- 設備投資は$449億(Q2)、上半期累計で$806億と前年比2倍超。技術インフラ(サーバー・データセンター)への集中投資が続く
- Wiz($295億)・Intersect($59億)の大型買収を完了。加えて株式・社債発行で約$496億を調達し、AIインフラ拡充に充当
会社ガイダンス
通期
2026年通期の設備投資は2025年比で大幅増加を見込む(具体的な数値ガイダンスは開示なし)。減価償却費は上半期で$136億(前年$95億から増加)。
背景・要因
- Google Cloud: AI関連のインフラ・プラットフォームサービスが牽引し売上82%増。Q2からTPUシステム販売の売上認識を開始
- Google Services: Google Search & otherが12%増、YouTube広告が13%増。有料サブスクリプション(YouTube TV/Google One)も成長
- OI&Eに計上された$990億の株式含み益(主にSpaceXと非公開企業の評価上昇)が純利益を押し上げ
- 大型買収(Wiz $295億・Intersect $59億)によりグッドウィルが$578億に増加
リスク・懸念
- 独占禁止法関連:米国DOJによるSearch・Ad Tech訴訟の最終判断や欧州委員会のAndroid罰金$52億(2026年7月に支払済)など、複数の構造的救済リスク
- AI投資の不確実性:AI最適化インフラ・TPUシステムへの巨額投資が十分なリターンを生まないリスク。調達した$496億の資金使途次第
- 設備投資の急増:上半期$806億の設備投資が今後の減価償却費増加を通じて利益を圧迫する可能性
- 株式希薄化リスク:ATM Program(最大$400億)や優先転換株式の転換による既存株主の希薄化懸念
- 規制リスク:プライバシー法(GDPR・米国州法)、EUデジタル市場法/DMAの影響で製品・ビジネスモデルの変更を迫られる可能性