2026.04.30
木曜
Q1 2026は大幅増益で好調、Ford BlueとFord Proの利益拡大が牽引。EVセグメント赤字続くも製造最適化で改善
- 第1四半期の調整済みEBITは34.88億ドル、前年同期比243%増加(前年9.19億ドル)。調整済みEBIT利益率は8.1%(前年2.5%)に拡大
- Ford BlueセグメントEBITは19.42億ドル(前年9,600万ドル)に急伸。IEEPA関税恩恵約7億ドルと有利な市場要因が主因
- Ford Proセグメント売上は前年比3%減の147.23億ドルながらEBITは16.85億ドル(前年13.09億ドル)、利益率11.4%に改善
- Ford Model eセグメント赤字は7.77億ドル(前年8.49億ドル)に縮小、Gen-1製品の損失改善で改善傾向
- EPS(希薄化ベース)は0.63ドル(前年0.12ドル)、調整済みEPSは0.66ドル(前年0.14ドル)に急伸。売上は43.3%増加の432.53億ドル
会社ガイダンス
通期
2026年通期:調整済みEBIT85-105億ドル(セグメント別ではFord Pro 65-75億ドル、Ford Blue 45-50億ドル、Ford Model e赤字40-45億ドル、Ford Credit 約25億ドル)。調整済みフリーキャッシュフロー50-60億ドル。資本支出93-105億ドル。米国SAARは1,600-1,650万台、業界価格は横這い見込み。Novelis復旧による純10億ドルの改善(一時コスト15-20億ドル差引)、商品価格逆風約20億ドル、関税影響約10億ドル(IEEPA一時恩恵13億ドル除外)。Model eへの追加投資約10億ドル。
背景・要因
- IEEPA関税還付の一時恩恵:Ford BlueとFord Proを合わせて約12億ドルのEBIT上乗せ(キャッシュフロー効果は2027年以降)
- Novelisアルミニウム供給課題による生産障害:下期で一部回復見込み、一時的なコスト影響と見積
- EV市場の需要鈍化:2025年12月発表のEVプログラム合理化に伴い第1四半期で1.03億ドルの費用認識
- BlueOval SK(電池事業JV):2026年第2四半期の建物資産回収予定、約35億ドルのEBIT特別費用計上見込み
- 為替変動:有利な為替が特にFord Proに+7,600万ドルの利益寄与
- 商品価格上昇:アルミニウム価格上昇で約20億ドルのヘッドウインド見込み(除Novelis)
リスク・懸念
- EV市場の不確実性継続:規制・市場力学の変化により事業へ重大な悪影響の可能性。電池供給契約のオフテイク義務で40億ドル相当の購買コミットメント(2035年まで)
- Novelis火災による供給中断リスク:アルミニウム主要供給源の復旧が未確定、生産継続への危機
- 地政学的リスクと関税政策:米国を含む各国の今後の関税・貿易政策が不確定。現在の見通しに反映されていない新政策の影響
- 金融市場へのアクセス:フォード・クレジットの劣後債格付け(Moody's Ba1、S&P BBB-)が投資適格内に維持されているが、市場悪化時の資金調達リスク
- 労働コスト・インフレーション圧力:競争力維持のための原価削減の継続困難
- 訴訟・環境規制:ブラジル租税当局の過去の優遇措置に関する異議申し立て(最大10億ドル超の担保可能性あり)、複数の製品欠陥訴訟案件