2026.07.31
金曜
大型買収で売上急伸も粗利率が商品・賃金インフレで悪化、希薄化後EPSは減益。Mobility分離(DanaとRMT統合)が進行中
- 第2四半期売上は85.3億ドル(前年比+21%)。内訳は有機成長+14%、買収効果+7%。上半期は159.8億ドル(+19%)。
- 希薄化後EPSは$2.11(前年$2.51、▲16%)。Adjusted EPSは前年比+7%の$2.28、上半期Adjusted EPSは$5.96(+5%)。
- 粗利率は37.0%→33.5%に悪化。商品・賃金インフレ(390bp悪化)と無形資産償却増(150bp)が主因で、売上増(160bp)では相殺できず。
- データセンター・機械OEMの好調でElectrical Americas/Globalが牽引。Aerospaceも好調(営業利益率24.7%)。Mobilityは欧州・北米の弱さで有機売上減少。
- Boyd Thermal($95.5億)、Ultra PCS($15.3億)等の大型買収で総資産・負債が急拡大。Mobility事業をDanaとReverse Morris Trustで統合し、2027年第1四半期に完了予定。
会社ガイダンス
通期
2026年の設備投資は約$11.5億を見込む。多年度リストラプログラムは2026年内に完了予定で、総額$4.75億の費用を見込み、成熟後年$3.75億の利益を見込む。2026年中は四半期配当を継続する方針。なおBoyd Thermal買収により2026年の自社株買いは実施しない方針。
背景・要因
- データセンターと機械OEMエンドマーケットの強さがElectrical Americas/Globalの売上を牽引。バックログはElectrical Americasが有機ベースで+33%と急増。
- 商品・賃金インフレが全セグメントの粗利を圧迫。4-5%台のbasis point悪化要因となった。
- Boyd Thermal・Ultra PCS等の大型買収で無形資産償却費が拡大(第2四半期$255M、前年$129M)し、粗利率・EPSを押し下げ。
- Boyd Thermal買収の資金調達に伴う長期債務発行($85億のUS Notes、€12億のEU Notes)で金利費用が増加($71M→$201M)。
- 実効税率が17.2%→28.1%に上昇。高税率国での利益増とBoyd Thermal買収資金関連の源泉徴収税$52Mが影響。
リスク・懸念
- Mobility(Dana)とのReverse Morris Trust取引が2027年第1四半期に完了しない/当初想定と異なる可能性。条件不成立や遅延で期待利益が実現しないリスク。
- 商品・賃金インフレによる粗利率圧迫が継続するリスク。
- 買収事業(特に$95.5億のBoyd Thermal)の統合、測定期間中の公正価値見積りの修正により財務に影響が出る可能性。
- 大型買収で負債が急増(長期・短期債務合計が約$206億)し、金利費用が膨らむ中での金利環境悪化リスク。