2026.10.22
木曜
Versant分離で売上減もEPSは0.97ドルに改善、MediaはFIFAワールドカップ効果でAdjusted EBITDAが3倍超に急拡大
- 2026年Q3売上高は292.98億ドル(前年同期311.98億ドル、約6%減)。Versant分離とSkyドイツ事業売却、コネクティビティ事業の減少が主因
- 希薄化後EPSは0.97ドル(前年0.90ドル、約7%増)。純利益は34.48億ドル(前年33.32億ドル)
- Adjusted EBITDAは91.06億ドル(前年96.69億ドル、約6%減)。9ヶ月累計は259.38億ドル(前年294.84億ドル)
- Mediaセグメントは売上53.59億ドル(+13%)、Adjusted EBITDAが7.69億ドル(前年2.47億ドル)と急拡大。FIFAワールドカップが寄与
- Peacockの有料会員数は4,800万人(前年4,100万人)。Studiosは劇場作品好調で売上29.67億ドル、Adjusted EBITDA 4.02億ドル(前年3.39億ドル)
- Residential Connectivityは売上170.18億ドル(前年176.36億ドル)、Theme Parksは売上25.97億ドル(-4.4%)でAdjusted EBITDA 7.80億ドル(前年9.40億ドル)
背景・要因
- Media売上増はFIFAワールドカップ(Q3)、ミラノ・コルチナ五輪・スーパーボウル(上期)のスポーツイベント効果。NBA権利のコスト増も上期に影響
- Peacockは平均単価上昇と有料会員増で売上拡大、コストは前年並みで収益改善
- Residential Connectivityはブロードバンド料金簡素化と無料ワイヤレス回線施策により平均ARPUが低下、動画顧客純減も継続
- ワイヤレス事業拡大で機器販売・サービス収入は増加(サービス+10%、機器+43%)
- Theme Parksはプロモーション強化による入場料収入減、Epic Universe開園(2025年5月)が通期では押し上げ要因
- Versant分離(2026年1月)とSkyドイツ事業売却(2026年5月)で連結売上・費用が減少
- 前年上期のHulu売却益94億ドル(一時益)が消え、9ヶ月累計の投資・その他収入が2.83億ドルへ大幅減
- 有利子負債減少(874億ドル、前年末989億ドル)で支払利息が減少
リスク・懸念
- NBCUniversal/Skyの税制適格スピンオフ(2027年半ば完了予定)が条件未達や市場環境で遅延・不成立となる可能性。課税扱いになれば大幅な税負担リスク
- 競争激化によるブロードバンド・動画顧客の純減継続、動画消費行動の変化
- リニアTVの加入者・視聴率低下、Peacockへのコンテンツ・マーケティング費用の継続的負担
- 番組(スポーツ権利)費用の加入者当たり上昇、配信契約の更新条件悪化リスク
- 広告市場・景気悪化、為替変動、IP保護・サイバーセキュリティ・規制対応コスト
- スピンオフ後の両社が現在共有するコストを別々に負担することで、市場変動への耐性が低下する可能性
- のれん・ケーブルフランチャイズ権の将来の減損リスク(現在は定量評価で減損不要と判断)