2026.09.29
火曜
売上は増収も燃料高とETS費用が利益を押し下げ、営業利益は前年同期比減。通期ガイダンスの言及はなし
- 2026年Q3(8月31日終了3カ月)売上高は84.35億ドル(前年同期81.53億ドル、+3.5%)。Passenger ticket 55.29億ドル(+1.8%)、Onboard and other 29.06億ドル(+6.7%)
- 営業利益は22.20億ドルで前年同期22.71億ドルから5,200万ドル減少(-2.3%)。純利益は19.23億ドル(前年同期18.54億ドル)、希薄化後EPSは1.40ドル(前年同期1.33ドル)
- 営業費用は46.28億ドル(+5.5%)。燃料費が6.15億ドル(前年同期4.51億ドル)と大幅増、ETS排出枠費用も増加が寄与
- 9カ月累計では売上高212.63億ドル(前年同期202.92億ドル、+4.8%)、純利益27.25億ドル(前年同期23.48億ドル)、希薄化後EPS 1.96ドル(前年同期1.71ドル)
- 流動性は57億ドル(現金12億ドル+リボルビング枠45億ドル)。加えて未引出の輸出信用枠107億ドル。9カ月で自社株買い9.29億ドル、配当6.18億ドルを実施
背景・要因
- Passenger ticket増収: 1.5%のALBD(稼働客室容量)増が+8,000万ドル、チケット価格上昇が+3,600万ドル
- Onboard and other増収: 船上支出増が+1億400万ドル、容量増が+4,700万ドル
- 営業費用増: 燃料価格上昇+1.49億ドル、容量増+7,000万ドル、ETS対象排出割合拡大による排出枠費用増+2,600万ドル
- 利息費用純額は2.85億ドルと前年同期3.17億ドルから減少(総債務減少による)
- 9カ月累計では為替の正味有利影響が売上を押し上げる一方、費用側は正味不利な為替影響1.6億ドルが発生
- 2025年の船舶売却益の反動(9カ月で+1.03億ドルの費用増要因)
リスク・懸念
- 地政学的緊張の継続・激化による燃料費上昇や収益性への悪影響
- EU Emissions Trading System(ETS)の影響が2026年は対象排出の全量となり、影響額は約1.6億ドルに拡大する見込み(2025年は9,100万ドル)
- 燃料価格変動、為替変動、温室効果ガス削減関連規制の進展が短期・長期で収益性に悪影響を与える可能性
- Havana Docks訴訟(Helms-Burton法)で最高裁が第11巡回区に差し戻し、係争が継続中
- サイバーセキュリティ侵害やデータプライバシー問題のリスク、Clean Water Act違反に関するDOJ/EPAとの協議継続