2026.10.14
水曜
BlackRock Q3 2026は純流入$205B・調整後EPS+38%と大幅増益、AIインフラ案件も始動し第4四半期へ加速
- Q3 2026の1株当たり利益(希薄化後)はGAAPベース$10.57、調整後ベース$15.93。調整後EPSは前年同期比38%増(GAAPベースは25%増)。
- 四半期の純流入は$205B、過去12カ月累計では$869B(AUMの10%に相当するオーガニック・ベースフィー成長)。期末AUMは$15.5兆。
- 売上高は前年同期比19%増。内訳はテクノロジーサービス・サブスクリプション収入が14%増(Aladdinとマルチプロダクト・ソリューションが牽引、ACVは12%増)。
- 調整後営業利益は前年同期比27%増、調整後営業利益率は47.8%(前年同期44.7%から約310bps改善)。GAAP営業利益率は30%台。
- 投資パフォーマンスは良好で、アクティブ純流入$66B、iShares純流入$135B。プライベートマーケットは過去12カ月で$68Bを調達、AI Infrastructure Partnershipが今四半期に初回ディプロイを実施。
- 自己株買いは当四半期$550M、1株当たり配当は$17.19(前年同期$15.63)に増配。
背景・要因
- 市場ベータ(相場上昇)とオーガニックなベースフィー成長、四半期の営業日が1日多かったことによる投資顧問・管理報酬の増加(前年同期比+$990M)。
- 証券貸借収入が$253Mへ増加(前年同期$203M)。スプレッド拡大と貸出残高の増加が寄与。
- パフォーマンスフィーが前年同期比+$114M。第3四半期に年次実績評価期間が終了する単一ヘッジファンドなど流動性オルタナティブ商品の収入増が寄与し、プライベートマーケット商品の減少を一部相殺。
- テクノロジーサービス収入はAladdinとマルチプロダクト・ソリューションへの根強い需要で増加。
- 分配フィーは平均AUM増加により+$59M。
- 人件費は営業利益とパフォーマンスフィーの増加で+$83M(非経常的なリテンション関連繰延報酬費用の減少が一部相殺)。
- GIP・HPS取引に係る条件付対価の公正価値変動(BlackRock株価に連動)がGAAP利益を圧迫したが、調整後結果からは除外。
リスク・懸念
- 政治・経済・業界環境、金利環境、為替、金融資本市場の変動により商品需要やAUM価値が変動する可能性。
- 投資商品の相対的・絶対的パフォーマンスの悪化リスク。
- GIP、Preqin、HPSなど最近・将来の買収・売却の影響、および買収事業の統合失敗リスク。
- 競争激化、法的手続きの不利な解決、AIの開発・利用の管理失敗、サイバーセキュリティやデータ保護の不十分さ。
- 地政学的緊張、関税・貿易摩擦、自然災害・健康危機など外部要因が経済・市場・ブラックロックに悪影響を及ぼす可能性。
- 税制変更、流通チャネルの維持、主要サードパーティの義務不履行など多数のリスク要因。