2026.10.23
金曜
請求額8%増と手数料収入16%増で増収増益、GBTG売却益でEPS $5.42と大幅増
- 売上高(利息費用控除後)は200.6億ドルで前年比9%増(FX調整後も9%増)、希薄化後EPSは$5.42(前年$4.14)
- 請求額(Billed business)は4,210億ドルで8%増。T&E支出が10%増、G&S支出が7%増。国際カードサービス(ICS)は11%増と最も高い伸び
- ネットカードフィーは16%増の29.7億ドル、ディスカウントレベニューは8%増の101.7億ドル、ネット利息収入は10%増の49.4億ドル
- 貸倒引当金は9.85億ドルで前年(12.87億ドル)から減少。カード残高の純貸倒率は2.1%(前年2.2%)、30日超延滞率は1.2%(前年1.3%)と改善
- 当期純利益は37.1億ドル。うちGBTG持分売却益9.82億ドル(税引後7.51億ドル、EPS $1.11)を計上し、その一部を効率化投資に充て3.36億ドルの構造改革費用(EPS $0.37)を計上
- CET1比率は10.9%で目標レンジ10〜11%内。普通株式4.8百万株を平均$331.37で買い戻し、配当と合わせ22.4億ドルを株主還元
背景・要因
- 請求額の増加がディスカウントレベニューとカード会員リワード費用の増加を牽引
- U.S. Platinumカード刷新による年会費上昇とプレミアムポートフォリオ拡大がネットカードフィーを押し上げ
- 会員特典の利用増とU.S. Platinum刷新に伴うベネフィット拡充でカード会員サービス費用が36%増
- 当期は貸倒引当金の戻入れ(前年は積増し)、モデル精緻化と延滞率低下が寄与
- GBTG売却益とAmex Ventures投資益がOther費用を26%減少させた一方、法務引当金と技術費用が増加
- 実効税率が18.1%へ低下(前年24.1%)、前期税務項目の解決による一時的税務便益
- スイスカード(Swisscard)の完全子会社化(2026年1月)がICSセグメントの収益・費用を押し上げ
リスク・懸念
- 2026年10月8日、FRBとOCCの命令に同意。AENBはOCCへ3.5億ドルの民事制裁金を支払い、金融犯罪コンプライアンス体制の是正が継続課題
- 2026年第2四半期にカテゴリーII金融機関となり、資本・流動性・健全性規制が強化(段階的適用)
- 規則案(資本規制の現代化)の最終的な影響は不確実で、リスク加重資産が大きく変動する可能性
- 加盟店サーチャージの拡大や誘導・差別的取扱いがカード利用体験と収益に悪影響を及ぼす可能性
- 各国のインターチェンジ規制(EU、豪州、メキシコ、米州法など)がディスカウントレベニューを圧迫
- 反トラスト訴訟(Pizza Hazel、5-Star General Store等)、Kabbage関連の最大約7.46億ドルの請求、ERISA集団訴訟などの法務リスク
- 地政学・マクロ環境の不確実性、関税・貿易摩擦、消費者信頼感の変化