2026.07.31
金曜
AWSが37%増収と牽引し売上・営業利益は大幅伸長。ただし投資評価益(Anthropic/OpenAI)による一時利益が純利益を押し上げ、フリーキャッシュフローは設備投資急増で赤字転落
- 売上高は前年同期比20%増の$200.6B(6ヶ月累計は18%増の$382.1B)。AWSが37%増収と加速し、North America 16%、International 15%成長
- 営業利益はQ2で$19.2B→$27.5Bへ43%増。セグメント別ではAWSが$16.6B(前年$10.2B)と過去最高水準、North America $9.1B、International $1.7B
- 純利益は$18.2B→$62.6Bに急増、希薄化後EPSは$1.68→$5.75。ただし主因はAnthropic株の評価益($50.5B)などの投資評価益による一時利益
- 2026年通期はAI・テック投資が続き、設備投資(キャピタル・エクスペンディチャー)は上半期のみで$96.3B(前年同期$55.6B)と急増。AWS向けが中心
- フリーキャッシュフロー(直近12ヶ月)は$18.2B→▲$7.6Bに赤字転落。設備投資の前倒しが主因
会社ガイダンス
次四半期
2026年第3四半期(7-9月)ガイダンス: 売上高は$197.0B〜$202.0B(前年比+9〜12%)。2025年・2026年双方のPrime Day影響を除くと成長率は約400bp高くなる。為替で約80bpのマイナス影響を見込む。営業利益は$22.5B〜$26.5B(前年Q3は$17.4B)。
通期
通期の定量的ガイダンス(売上・EPS等)は開示されていない。ただし2026年は技術インフラ(主にAWS)と物流網への設備投資が増加するとMD&Aで言及。
背景・要因
- AWSが前年比37%増収に加速(前四半期は33%)。クラウド需要の戻りとAI/AWSチップ関連の長期契約が寄与
- 純利益急増は、Anthropic非議決権優先株の評価益約$50.5B(Q2)と、OpenAI株など民間投資の評価益による一時的な非営業利益
- North America・Internationalの利益増は単位販売(特にサードパーティセラー・広告)の増加と広告販売の伸長
- 設備投資激増は技術インフラ(主にAWS成長支援)と物流網能力への投資
- 営業費用面ではTechnology and infrastructureコストが22%増(売上比16.5%)と上昇
リスク・懸念
- 設備投資の急増によりフリーキャッシュフローが赤字転落。AIインフラ投資回収の不確実性
- 関税・貿易政策、エネルギー価格・メモリチップ等の供給変動、インフレ・金利上昇が業績に影響
- 国際事業の為替変動リスク(International 21%が外貨建て)。$20.4Bの外貨資金は5%円高等で損失
- 独占・反トラスト、生体認証(イリノイ州BIPA)、Xockets特許など多数の訴訟・政府調査を継続
- Luxembourg・Indiaなどの税務当局との紛争で追加税負担リスク。Indiaはクラウドサービス課税を主張
- AI・機械学習人材や半導体(GPU)等サプライチェーンの制約