2026.08.05
水曜
AIブームでData Center売上が前年比+107%と急伸、大幅増収増益。全セグメント成長もGamingは不振
- 四半期売上は$11.5Bで前年比50%増。Data Centerが$6.7B(+107%)と牽引し、AMD EPYCプロセッサとAMD Instinct MI350シリーズGPUへの強い需要が寄与。
- Gross marginは54%と前年(40%)から14pt改善。前年に計上したMI308向け米国輸出規制に伴う在庫関連費用が今期はなくなったことと、Data Centerの好調なプロダクトミックスが要因。
- 純利益は$2.3B(希薄化後EPS $1.38)。継続事業からの希薄化後EPSは$1.39(前年$0.47)。四半期営業利益は$2.0Bで前年の$134Mの営業損失から黒字転換。
- Client +6%(Ryzenプロセッサの出荷+23%だが平均価格は-6%)、Embedded +19%と成長。一方Gamingは$779M(-31%)と半カスタムSoC(ゲーム機向け)の低迷で振るわず。
- 6ヶ月で$5.3Bの営業キャッシュフローを創出。現金・短期投資は$13.1B(2025年末比$2.5B増)。OpenAI/Meta向けに最大160百万株ずつのワラント発行等、データセンターGPUの大型契約を締結。
背景・要因
- Data Center売上が前年比+107%と急拡大。AMD EPYCサーバーCPUとAMD Instinct MI350シリーズGPUへの強い需要が主因。
- Gross margin改善の要因は、前年に計上したAMD Instinct MI308 GPU向け米国輸出規制に伴う約$440Mの在庫関連費用が今期に無くなったこと。
- Other incomeは$598M(+510%)。非上場の株式が上場し時価総額が評価されたことによる未実現評価益(第2四半期に$425Mの累計未実現益)が大きく寄与。
- R&D費が前年比+33%(AI戦略向け人員増)、MG&A費が+41%(go-to-market強化)と費用は増加。
- Gaming売上は-31%。半カスタムSoC(ゲーム機向け)の需要低下が主因。
リスク・懸念
- 米国の輸出規制によりInstinct MI308の中国向け販売が制限。2025年に約$440Mの在庫費用を計上。MI325についても中国への許認可・輸入可否が未確定で、米国内の検査のため輸入時に25%の関税が課される可能性。
- 米国政府が中国向けMI308販売収入の15%を政府が受け取る案を示唆(未だ規則化されず)。実現した場合、訴訟リスクや競争力低下の懸念。
- 生成AI需要の近中長期の軌道は不透明。データセンター建設の遅延、電力・エネルギー不足、顧客の資金調達難、業界全体のメモリ不足と価格上昇が需要を抑制し得る。
- TSMC等への製造委託への依存、供給制約や歩留まり悪化による粗利率圧迫リスク。またヘリオスラックスケール・プラットフォームの2026年下半期出荷に伴う供給管理の複雑化。
- 半導体の周期的な景気後退、競争激化(NVIDIAによるデータセンターGPU市場での支配力、インテルとの価格競争、NVIDIA-Intel提携)、少数顧客依存の集中リスク。