10-Q
2026.02.19
木曜
売上は前年比2%減も、投資評価益と法的和解影響で純利益は71%増。AGS(サービス)が好調も半導体システムが減収、ガイダンス開示なし
- 売上高: 70.12億ドル(前年同期比2%減、前年同期71.66億ドル)。半導体システム部門が8%減の51.41億ドルと軟調だった一方、AGS(Applied Global Services)部門は15%増の15.59億ドルと好調。
- GAAPベースEPS: 2.54ドル(前年同期1.45ドル)と75%増。ただしこの大幅増益には、株式投資の未実現評価益4.70億ドル(前年同期は1億ドルの損失)が大きく寄与している。
- 粗利益率: 49.0%(前年同期48.8%)と小幅改善。平均販売価格の上昇と材料・製造コストの低下が寄与したが、減収と製品・顧客ミックスの変化が一部相殺。
- 営業利益: 18.31億ドル(前年同期21.75億ドル)と16%減少。中国顧客向け輸出管理関連の法的和解金2.53億ドルとリストラ費用0.12億ドルを計上した影響が大きい。
- 純利益: 20.26億ドル(前年同期11.85億ドル)で71%増。実効税率が44.1%→13.0%に急低下したことも寄与(前年はシンガポール税制優遇の繰延税金再測定が発生)。
背景・要因
- 半導体システム減収(8%減)の主因はFoundry/Logic顧客の支出減少(特にトランジションエッジ向け論理装置需要の低迷)。一方DRAM向けは技術移行投資により増加。
- AGS増収(15%増)は長期サービス契約収入の増加とスペア部品需要拡大によるもの。
- 営業利益減少の主因はBIS(米国商務省産業安全保障局)との輸出管理違反和解金2.53億ドルの一時費用計上。
- 純利益増加の最大要因は投資評価益。株式公開企業投資の未実現評価益4.84億ドルを計上(前年同期は1.11億ドルの未実現損失)。
- 実効税率が44.1%→13.0%に急低下したのは、2025年米国歳入法(OBBBA)による国内研究開発費の即時費用化、および前年同期はシンガポール税制優遇合意に伴う繰延税金資産の再測定があったことによる。
リスク・懸念
- 中国への輸出規制の継続・拡大リスク。BISとの和解で2.53億ドル支払い済みだが、和解条件の遵守違反があれば輸出停止などの制裁リスクがある。
- 世界的な貿易政策の不確実性(関税引上げ・報復関税)。サプライチェーンの混乱やコスト増、顧客需要の減少リスク。
- 半導体業界の周期性・変動性。AI関連需要のタイミングと規模は予測困難で、生産能力調整や在庫リスクがある。
- シンガポールの条件付き軽減税率が2030年以降更新されないリスク。またOECDグローバルミニマム課税の影響で外国税負担が増加している。
- 地政学的リスク(台湾海峡、中国、韓国への地理的集中)。売上の88%がアジア太平洋地域で、特定顧客への集中度も高い。