2026.08.20
木曜
売上高25%増加、EPSは3.17ドルと大幅増益。AI・DRAM需要が牽引し粗利率も改善。通期ガイダンス等の具体的数字開示は10-Q本文には見当たらず。
- 第3四半期(2026年7月26日締め)売上高は91億1,500万ドルで前年同期の73億200万ドルから約25%増。純利益は25億3,800万ドル(前年同期17億7,900万ドル)、希薄化後EPSは3.17ドル(前年2.22ドル)と大きく増益。
- 粗利率は50.3%(前年48.8%)に改善。売上増、平均販売価格の上昇、材料・製造コスト低下と好ましい製品ミックスが寄与。営業利益率も33.7%と3.1ポイント改善。
- Semiconductor Systems売上は70億4,000万ドル(前年比約27%増)。先端ロジック需要とDRAM技術移行への投資が牽引。AGS売上は17億8,100万ドル(前年比約22%増)で長期サービス契約とスペア部品需要が好調。
- 実効税率は12.7%(前年30.6%)と大きく低下。前年にCAMTクレジットの評価性引当金計上があったことなどが要因。
- 9ヶ月累計では売上高240億3,700万ドル、希薄化後EPS 9.22ドル。営業キャッシュフローは55億6,800万ドルと前年から増加。
背景・要因
- 売上高増はFoundry・Logic向けの先端製造技術需要の強さと、DRAM顧客の技術移行投資増が主因。一方9ヶ月ではトラジェンダ向け(trailing-edge logic)の需要減が一部相殺。
- 粗利率改善は売上増、平均販売価格上昇、材料・製造コスト低下に加え、当四半期は特に好ましい製品ミックスが寄与。
- 前期比のEPS増益には、投資有価証券の評価損益変動と実効税率低下(12.7%)も寄与。
- 第1四半期より200mm装置事業をAGSからSemiconductor Systemsへ移管し、セグメント区分を変更(比較数値は組み替え済み)。
- 9ヶ月累計にはBISとの輸出規制関連和解金2億5,300万ドルと、Fiscal 2025リストラ計画に伴う再編費用1,200万ドルを計上。
リスク・懸念
- 米国政府による中国向け輸出規制の拡大と関税・貿易政策の不確実性。中国顧客向け輸出ライセンス取得の困難さが売上・競争力に悪影響を及ぼす可能性。
- 顧客集中度の高さ。少数の主要顧客に売上の多くが依存し、特定顧客単独の動向でも業績が大きく変動する。
- AI関連需要の急変。需要予測を誤ると過剰在庫や製造非効率・投資コスト増につながるリスク。
- OECDグローバル最低税率(特にシンガポール)の導入による海外税負担の増加、およびシンガポールの条件付き軽減税率の2030年以降の更新不確実性。
- 地政学的紛争・サイバーセキュリティ脅威・サプライチェーン混乱(希土類輸出規制含む)による部材調達と製造への影響。