2026.08.06
木曜
売上17%増、調整後EBITDA・FCFとも過去最高の伸び。ただしRNPL拡大で収益・キャッシュ計上タイミングに微妙なズレが発生、通期ガイダンスは開示せず
- 第2四半期売上は前年同期比17%増の$36.08億(3,608百万ドル)。Nights and Seats Bookedは10%増の1.48億、ADRも小幅上昇。定率為替ベースでは売上13%増(6ヶ月では14%増)
- 純利益は$8.16億(+$1.74億、27%増)。調整後EBITDAは$12.61億(前年$10.43億)、マージンは34%→35%に改善。FCFも$9.62億→$12.53億と増加
- 費用面では人件費上昇(平均ヘッドカウント増)と、新興市場向け有料成長マーケティング増加で販管費が27%増(6ヶ月では30%増)と最も伸び、生産性の改善圧力に
- 3月に$25億(4.40%/4.65%/5.25%シニアノート)を発行し、満期を迎えた$20億の2026年満期転換社債を全額返済。長期債務へ置き換え
- 四半期中に790万株($11億)を自己株式取得。プログラム残高は$34億。6月末の現金・短期投資は$121億
背景・要因
- 売上成長はNights and Seats Bookedの増加(全地域で成長、ラテンアメリカ・アジア太平洋がけん引)とADRの小幅上昇によるもの
- ADR上昇はRNPL(予約時無支払い)の導入拡大により後押し。ただしRNPLは予約時支払いよりもキャンセル率が高く、GBV・売上・現金受取のタイミングの相関を弱めている
- 売上原価の増加はマーチャントフィー(+$68M)、チャージバック(+$13M)、サーバー費用(+$12M)が要因
- 販管費増加は新興市場向け有料成長マーケティング(+$132M)と人件費上昇(+$48M)が主因
- 法人税負担は四半期で41%減($56M減)。前期分税金に関する新ガイダンスに伴う$77Mのベネフィットが寄与
リスク・懸念
- マクロ・地政学リスク(インフレ、金利、為替変動、関税、中東紛争などの地政学衝突、消費支出減少)が将来業績に不確実性をもたらすと明記。中東紛争は予約動向に影響を与え得る
- RNPLの継続的拡大で、予約時支払いの従来型予約に比べキャンセル率が高く、GBV・売上・キャッシュの計上タイミングの相関が悪化し得る
- インターネット・宿泊短貸規制など複雑な法規制環境。スペイン消費者省から約€1.1億(免税で最大約€1.29億)の罰金賦課提案の通知を受けている
- 宿泊税を巡る国内外の州・自治体との係争が進行中。賦課されると予約件数減少で業績悪化の可能性
- IRSが2013年監査で国際知的財産評価を巡り米国課税所得の増加を提案しており、追加税負債(最大$13億規模)に発展し得る